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ロココ美術を代表する画家ブーシェ

フランソワ・ブーシェ作 「朝食(昼食)」1739/パリ・ルーヴル美術館


軽快で繊細、優美なロココ美術の代表的な画家ブーシェは、神話や寓話を題材にした裸体画だけでなく建造物の天井画や壁画、装飾画、あるいは肖像画、風俗画、風景画など多彩な作品を残しています。

この作品は17世紀のオランダ風俗画のスタイルで、貴族の生活の一場面を描いたものです。

朝食か昼食のあとのチョコレートを給仕がサービスしています。それを女性たちが子供たちにスプーンで飲ませているのでしょう。

大きな鏡や金色の燭台、豪華な調度品、普段着ながら品のよい着衣など当時の貴族の様子が巧みに描かれています。

オランダの風俗画が庶民の生き生きした生活感を捉えているにに対して、ブーシェは貴族の優雅で豊かな生活を映そうとしています。

子供たちを包むほほえましい雰囲気が伝わってきます。







フランソワ・ブーシェ作 「水浴のディアナ」1742/パリ・ルーヴル美術館


ブーシェの代表作です。

当時の貴族社会は道徳や宗教から開放されて、堂々と美しい女性の裸体を画家に描かせて鑑賞するのが普通でした。

とはいえ実在する女性を裸にするほどには至っていませんでした。必ず女性は美の女神や妖精として描かれていました。

この絵はローマ神話にある狩猟と月の女神ディアナとニンフの水浴を表現しています。

ブーシェはここで女性の身体の官能的な美しさを追求しています。

繊細な身体のライン、透きとおるような肌、優美なポーズ、ロココ美術の典型的な美の形が表されています。

この作品だけでなくブーシェは数多くの女神を描いています。いずれも理想的な女神というよりも、女性の官能美を強調した女神になっています。

ブーシェの奔放な表現は同時代人から批判を受けることもありましたが、率直な肉体美の追求は後年印象派のルノアールに受け継がれることになります。






フランソワ・ブーシェ作 「ポンパドゥール夫人の肖像」1756/ミュンヘン・アルテ・ピナコテーク


宮廷画家として栄達したブーシェは、ルイ15世の愛妾で政治的にも権勢をほしいままにしていたポンパドゥール夫人の素描や版画の指南役にもなっていました。

その美貌によって国王に寵愛されたポンパドゥール夫人ですから、数多くの肖像画が残っています。

ブーシェの手になる肖像画の中でももっとも有名なポンパドゥール夫人像です。

落ち着いた濃緑の絹のドレスに身をつけてゆったりとした風情の夫人像です。

ドレスの飾りは繊細で夫人の端整な顔と肌の色とあいまって、まさにロココ的な洗練を感じさせます。

右手には知性と教養をあらわす書物が、床には美の象徴のバラの花が、そして忠誠をあらわす犬が配置されていて画家の周到な配慮がうかがわれます。



1764年ポンパドゥール夫人が死去した折には、その墓碑をデザインしたとのことです。












《ブーシェの生涯》
1703年布地に装飾絵付師の子としてパリに生まれる。
1720年頃本格的な画の修業を始める。
1723年ローマ賞を受賞。
1727年から3年間イタリアに遊学。
1734年アカデミー会員となる。
以降ヴェルサイユ宮殿などの装飾画を手がける。ルイ15世ならびにポンパドゥール夫人の肖像画を描く一方、王家の建造物の装飾や陶磁器、出版物、舞台装飾など幅広く活躍。
1765年アカデミー会員となる。
1770年パリで死去。(享年66歳)
カテゴリ:ロココ | 16:19 | comments(0) | -
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